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星絢ロケッターズ「Air3」最終章

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矢野絢子×星屑ロケッターズの星絢(せいじゅん)ロケッターズ

処女作「Air」の最終章を先日神戸は新長田にあるダンスボックスで二日間行ってきた。

内容については以前このブログで書いたので、今回は三度目にして何を感じたか自分の備忘録のために。

 

毎回メンバーに入れ替わりがあったり、初参加のダンサーがいたりと、いつも新鮮な感じで取り組んできたが、今回は特に、いい意味でやっと「初めまして」のような初々しさが取れたように感じた。

 

 

こういう場合に気を付けてなくてはいけないのが、注意散漫になったり、集中力欠如してしまったりすること。いわゆる「慣れ」における盲点。どこ焦点をあてるか、最後まで気を抜けないぞ!と思った。

 

かと言って、ガツガツと肩ひじ張って演奏するのも違うので、「今この瞬間」だけに焦点を当てて、なるだけリラックスしながらアンテナを巡らそうと演奏した。

何をしても、しなくても、今現在は変わらない、だから、「ここにある、あなたがいて、わたしがいる」ということを素直に受け入れて、ストンとやる。

 

それが上手にできたかは分からないけれど、やはり終演に向かうにつれ、感謝と愛しさが込み上げてきたので、やれてよかったなあと感じた。同時に、終わってしまう寂しさも。

 

 

Airという試みを通して、今回しみじみ感じたのが、「自分は他者と表現を共有するなら、本当に必要で、好き同士だと確信できる人としかやりたくないし、やらないほうがいいな」ということ。

はじめは「なんかおもしろいぞ」という好奇心から、間口は広くあったほうが絶対お得。いろんな人とのセッションや共演を通してでしか学べないことはたくさんある。

でもそれを続けてゆく、っていうことは、また全然違うエネルギーが必要。

お互いの存在や表現方法に納得して、好きだな、信頼できるな、という他者とのぶつかり合いは、きっといつまでも刺激的だし、常に進化をもたらしてくれるはず。

だから、私を私の音楽を好きだと言ってくれる人、私もそう思える人としか、続けることは出来ない。

 

星加さんはじめ、星屑ロケッターズのメンバーが、本当に好きだなと私は思った。

その姿勢。

普段は寡黙な星加さんがリハの合間や、本番前にダンサーに対して放つ、鋭くも的確な言葉すべて、私のためにもなる言葉ばかり。一言も聞き漏らすまいと受け止めた。またそれを受け止めるメンバーたちの姿勢もまっすぐで素敵だった。

 

あと、メンバー間の心遣いや、レスポンスの早さも、一緒にいてとても気持ちがよい。

ふと、自分も含めて、ミュージシャンがこれだけ集まっても、このようには行かないだろうなあと心の中で苦笑した。

 

ダンサーという生き物の身体能力の高さにはいつもほれぼれします。

当たり前みたいに2時間ぶっとおしで、すごい素早さで床に伏せたり立ったりを繰り返すって、私練習中に真似したけど一度もできなかったもの!

私は音楽担当だから、ずっと座ってるだけなので、なかなか気が付かなかったけれど、一曲フルで踊るだけで相当な体力を消耗してるんだ!と今回やっと気が付いた(遅くてごめん!)。

 ダンサーはふとしたことが直接怪我や故障の原因につながり、命取りになるので、集中力体力共に凄まじいことだと、頭が下がる。

 

 今回の最終章二日間の二日目にはなんとトランペットの黄さんも参加してくた!

初参加なのにさすがの存在感を放って、あっというまにみんなに愛されていた。さすが神戸のアイドル。どんな現場でも自分の音の居場所を自分で確保してゆく音楽性は、ベテランミュージシャンならでは。トランペットは単音なのに、それが入るだけで曲のボリュームが倍以上に膨らんで、エネルギーが増した。

 

 今回は神戸ということもあり、矢野絢子の普段のライヴにも足を運んでくださる顔がちらほら見えたり、前回の岡山のメンバーやスタッフさんが来てくれていたり、リピーターの方もいて本当にうれしかった。もちろん初めてのお客さん、ダンスさえみたことがない方々も来てくださっており、終演後のアンケートの感想に励まされた。

また、3日間を通して、共に本番を作り上げてくださったダンスボックスのスタッフの皆さんの、ダンス愛と気さくさに背中を押された。見えないところで色々たくさん動いてくださり、そのお力添えで連日ほぼ満席とあいなり、大成功に終わった。

心より感謝いたします。

 

さて、星絢ロケッターズ最初の章が閉じられた。

次の章はいかに!!私のいいところと悪いところでもあるが、常に刺激を追い求めすぎる、という癖があり、もうすでに次回へのたくらみが胸の中で渦巻いている。

同じことはしたくない、新しいものが欲しい。そんな子供っぽい欲求を

星加さんがどう鎮めてくださるのか!!

こうご期待★

 

 

 

 

★次回星絢ロケッターズは、12月松山2公演!

 Airは始まりの音、心と空間の震えを通して伝わる想い、

 そを経て次回は、もっと近くへ行きたい、触れたい、という

 直接的な衝動へ。

 タイトルは「メテオ~二人の隙間の形~」★

 

 


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