今年最後の長い旅を終えて高知に帰ってきた。
もうほんとに、旅の間中、演奏とアンテナと体調管理と移動、
そして笑顔と再会、ワインの日々、だった。
17歳ではじめてライヴをしてから、私の日常の基本はライヴ、そして次のライヴへの準備、の繰り返しだった。
今もそんなに変わらないけど、それ以外の合間合間の日常も、年々すごく愛しく、
ゆったりと楽しめるようになってきた気がする。
スイッチのオンオフが上手になってきたのか、
それともスイッチなんてなくなって、演奏も日常もひとつになってきたのか。
そっちのほうがいいな。すてきだ。
行ったり来たりの日々の中、今年も高知劇場歌小屋の2階で毎月矢野絢子「ジウニツキノウタ」ライヴが出来た。
明後日の土曜日、12月23日がその最後の歌小屋ライヴ12月「クロスロード」だ。
地球の片隅の日本の片隅の高知県の片隅の高知市仲田町で、堂々と積み重ねてゆく歌。
その価値は私が決める。というより私の行いが決める。
自分の歩みに点を打ってゆくような、
その点は足跡のような道しるべのような。
何となくやっぱり今も、私が私を確認するための場所である歌小屋の2階。
月末土曜日のその日に、毎月の清算をしているような。
その矢野絢子ジウニツキライヴの時に、そのライヴに来た人だけの為に簡単なチラシと、散文を書いている。
私だけでなく歌小屋の出演者は大体みんな昔からそういうチラシをライヴごとに手書きで書いてるんだけど。
その完全なるひとりごとのような散文は、毎回ライヴ直前に自分の心境をボヤボヤボヤンとみつめて、
ボヤボヤボヤンと浮かぶ言葉をつかまえてつらつらと書くだけなんだけど、
今ひとつきごとに11か月見返してみて、こうゆうはしっこにポっと余った言葉の中に、
わたしの裏の1年みたいなものが詰まっているなあと感じた。
大きなことではなくて、私だけのための、小さな日記のような。
なかなかええこと言うちゅうなとか思ったり。この月はえらいことうちゅうなって思い返したり。
(ことうちゅうな、っていうのはえーと、堪えてるてこと)
そこで、その12枚のひとりごとをここで発表しようかな、と思いながらこのブログを書いてたんだけど、
やっぱりそれはライヴに来た人だけのためにひっそりとあるほうが、それらしいと思ってやめた。
SNSにおける即物的な、刹那的な言葉の投げかけも結構好きだけど、
こんな風にとりとめもなく何の為でもなく、でも誰かに知ってほしいなあとたらたら書く手紙のような時間も好き。
ほんの今初めて会った人からもらった気持ちも、
長年の積み重ねや信頼からもらった気持ちも、
もう二度と会えなくなっちゃた人からもらった気持ちも、
音楽の中では本当に等しく変わらぬ輝きで感じられるってことに、いつも感動してる。
たまたま私はまだ生きていて、日々もがもが出来るからラッキーだな。
って思えばいつでも余生で、気楽だな。
とかいいつつ年内あと5本ライヴ!全力で楽しみます。