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Channel: 矢野絢子オフィシャルブログ「矢野絢子の生態系観察所(仮)」Powered by アメブロ
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どうでもよいようなこと。

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さぱたさぱたたんと雨が降っている。


右手だけでピアノの鍵盤をてきとうに弾いていると


どこかで聴いたようなきれいなメロディ。


左手もつけてみようとすると、途端につまらなくなる。


伴奏は雨の音だけの方がよい。


髭をかいてネズミの歌を歌う池マサトと


白塗りで「抱」という無言劇をする黒ノ七子を観た。


ひとはどうして恋に落ちるのか、いつか必ずおわるのに。


動物は恋などするのか。


おしりを丸出しにして尻尾をふりふり嬉しそうに散歩する春吉の後姿。


動物は余計なものが一切ない。


それはすこやかということで、


春吉のからだはいつも感動するほどきれいだなと思う。


うんこがついていても。老いてゆく毛並みや筋肉も。


そういえば葉に薄くやわらかい産毛のようなものが生えているあったかそうなペパーミントを買った。


東の窓辺においたら、朝になって、


朝日の光に照らされて、輪郭が細かく白く光っていて


すごくきれいでびっくりした。


よくよく観察すると、


背景が遠い家々やビニイルハウスなど白っぽい部分は輪郭は見えず


空や影や黒っぽい部分だけ輪郭は白く光っている。


これを絵に描くのは大変面倒そうだなと思った。


先日は、隠れ名月といわれる十三夜だった、


満月はとうとつに明るすぎて、


少し欠けているくらいが、ロマンチックでいんじゃないか。


人も月も。


と池マサトが言っていた。


明日になったら忘れてしまうような、たわいないことや


真面目っぽいことを、ひとり考えたり誰かと話したりしながら


季節はどんどん変わっていて、まるでわたしは別の人間である。


記憶をなくしたひとのように、毎回同じようなことでびっくりしながら


山ほどあるような気がする余計なものの隙間から


あたらしいうたをいつも待っている。



あしたはにちようび。備長炭を買いにいくことと、


不良品だった霧吹きを返品しにゆくこと。




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